弽の選び方|初心者が失敗しない種類・サイズ・購入ポイントを解説

弽の選び方 基本・入門

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弓道を始めると、比較的早い段階で自分用を準備することになる弓具の一つが弽(かけ・ゆがけ)です。

しかし、弽には三ツ弽や四ツ弽などの種類があり、同じ種類でも手への合い方は人によって異なります。

そのため、初心者が「価格が安いから」「見た目が好みだから」という理由だけで選ぶのはおすすめできません。

弽は右手に直接装着し、弦を取り懸けて弓を引くための重要な弓具です。全日本弓道連盟も、弽を「右手にはめる鹿皮の手袋」と説明しています。

この記事では、これから初めて弽を購入する人に向けて、種類の違い、サイズ選び、購入前に確認したいこと、長く使うための手入れまで順番に解説します。

弽とは?

弽は、弦を引く側の手に装着する弓具です。

右手に装着し、親指付近に設けられた弦枕へ弦を掛けて使用します。

全日本弓道連盟の弓道用語辞典では、弽を「右手にはめる鹿皮の手袋」、掛口を「弽の弦枕に弦が掛かるところ」としています。

つまり弽は、単なる手袋や手の保護具ではありません。

弦を取り懸け、引分けから会、離れまでの射に直接関わる弓具と考えることが大切です。

弽にはどんな種類がある?

全日本弓道連盟の競技規則では、競技で使用する弽として三つ弽・四つ弽・諸弽が示されています。

初心者がまず知っておきたいのは、主に三ツ弽と四ツ弽の違いです。

三ツ弽

三ツ弽は、親指・人差し指・中指までを覆う形の弽です。

弓具店でも広く扱われており、現在の弓道で一般的に使われている代表的な形の一つです。

翠山弓具店では、三ツ弽について「現代弓道において一番使用されている方が多く、もっとも普及している形」と案内しています。

四ツ弽

四ツ弽は、三ツ弽より一本多く、薬指まで覆う形です。

三ツ弽と四ツ弽では取り懸け方や使い方も異なるため、単純に「指が一本多いだけ」と考えないほうがよいでしょう。

初心者が自己判断で三ツ弽か四ツ弽かを決めるのではなく、所属する学校・道場の指導者へ先に確認することをおすすめします。

諸弽

競技規則には諸弽も挙げられていますが、これから弓道を始める人が最初の一具として自己判断で選ぶものではありません。

初心者は、まず自分が習っている射法や指導環境に合った弽を選ぶことを優先しましょう。

初心者の弽選びで最も大切なのは「手に合うこと」

初めて弽を購入するときに最も重視したいのが、自分の手に合っているかです。

弽は弓や矢以上に身体へ密着して使用するため、大きすぎても小さすぎても扱いにくくなります。

弓具店によっては手の寸法をもとにサイズを選べる仕組みがありますが、数字だけでは判断しにくい部分もあります。

既製品を選ぶ場合は自分にできるだけ合った弽を選ぶことが大切で、最もよい方法として実際に弓具店へ行き、試着することがおすすめです。

大きすぎる弽は避ける

大きすぎる弽では、指先や手の中に余分な空間ができ、自分の手と弽が一体になりにくくなります。

「少し余裕があるほうが楽そう」と考えて、安易に大きいサイズを選ばないようにしましょう。

小さすぎる弽も避ける

反対に、きつすぎる弽も適切とは限りません。

指や手首が無理なく収まり、装着したときに不自然な圧迫がないかを確認します。

ただし、適切なフィット感を文章だけで判断するのは難しいため、初めて購入するときは専門店で確認してもらうのが安全です。

初めての弽はネット通販より店舗購入がおすすめ

現在は弓具もオンラインショップで購入できます。

すでに自分が使用している弽の種類・型・サイズが分かっている人にとって、通販は便利な選択肢です。

一方、初めての弽では、サイズ表だけを見ても自分に合うか判断しにくいことがあります。

そのため、可能であれば最初の一具は弓具店で実際に相談しながら選ぶのがおすすめです。

近くに店舗がない場合は、手型の送付などによるサイズ相談に対応している専門店もあります。

購入する前に指導者へ相談しよう

弽は、自分の好みだけで決めるよりも、まず指導者へ相談するのが安心です。

特に初心者の場合、

  • 三ツ弽と四ツ弽のどちらを使うか
  • どの程度の硬さ・形の弽を選ぶか
  • 学校や道場で推奨しているものがあるか
  • 購入するタイミング

などを確認しておきましょう。

学校や道場によっては、初心者向けに弓具を借りられる場合もあります。全日本弓道連盟も、初心者が学ぶ場合には学校や道場で用具を借りられることがあると案内しています。

急いで買う必要がない環境であれば、実際に稽古しながら指導者に相談してから購入したほうが、買い直しを防ぎやすくなります。

価格だけで選ばない

弽は価格帯に幅があります。

既製品と注文品でも価格は大きく異なり、仕様や仕立てによっても変わります。

そのため、「初心者だから一番安いもの」「長く使いたいから最初から最上位品」と機械的に決める必要はありません。

初めて購入するときは、

  • 手に合っているか
  • 指導環境に合っているか
  • 現在の技量に適しているか
  • 無理なく購入できる価格か

の順で考えるとよいでしょう。

弽は長期間使うこともある弓具だからこそ、価格だけでなく自分が正しく使えるものかを優先してください。

弽と一緒に用意したい「下がけ」

弽を直接素手に着けるのではなく、通常はその下に下がけを着用します。

下がけは汗や皮脂が弽へ直接付着するのを抑えるためにも重要です。

三ツ弽用・四ツ弽用などがあるため、自分の弽に合ったものを準備しましょう。

下がけは弽本体と比べて交換しやすい消耗品なので、洗い替えを用意しておくと便利です。

弽を長く使うための手入れと保管

弓具について、安全のため、また用具の機能を十分に発揮するためにも、手入れと保管が重要です。

弽は鹿革を使う弓具なので、特に湿気や汗をそのままにしないようにしましょう。

使用後はすぐに密閉しない

稽古後の弽には汗や湿気が残っています。

使用直後に通気性のない場所へ密閉したままにせず、状態を確認して湿気を逃がしましょう。

濡れたときに強く乾燥させない

革製品は、急激な乾燥で状態を損なうことがあります。

濡れた場合の具体的な対処は、使用している弽の製作者や購入店へ確認するのが安全です。

弦枕や革の状態を定期的に確認する

長く使用していると、弦が掛かる部分や革の状態も変化します。

「いつもと掛かり方が違う」「革が傷んでいる」と感じたら、自分で大きく加工する前に指導者や弓具店へ相談しましょう。。

初心者が弽選びで避けたい5つの失敗

1.指導者へ確認せず種類を決める

三ツ弽・四ツ弽は使い方が異なります。初心者が見た目だけで選ばないようにしましょう。

2.サイズ表だけで購入する

手の大きさが同じでも、指の長さや形などによってフィット感は変わります。可能であれば試着しましょう。

3.価格だけで決める

弽は射に直接関係する弓具です。安さだけを基準にせず、まず手に合うことを優先します。

4.他人の弽を基準にする

同じ部活や道場の人が使っている弽が、自分にも合うとは限りません。

製品の評判より、自分の手との相性を確認しましょう。

5.購入後の手入れを考えていない

弽は買って終わりではありません。

下がけの交換や日常の保管、状態確認まで含めて使い続ける弓具です。

弽を買うときのチェックリスト

  • □ 指導者へ購入してよい時期を確認した
  • □ 三ツ弽・四ツ弽など使用する種類を確認した
  • □ 可能であれば弓具店で試着した
  • □ 指先や手首に不自然な余り・圧迫がないか確認した
  • □ 下がけも一緒に用意した
  • □ 手入れ・保管方法を購入店に確認した

初めての一具では、この6点を確認してから購入すると失敗を減らしやすくなります。

よくある質問

初心者は三ツ弽を選べばいいですか?

三ツ弽は広く使われている形ですが、初心者全員に一律で三ツ弽を勧めることはできません。所属する学校や道場の指導方針があるため、購入前に指導者へ確認してください。

初めてでもネット通販で弽を買えますか?

購入自体は可能ですが、初めての場合はサイズや形の判断が難しいため、店舗での試着・相談がおすすめです。遠方の場合は、手型などを使ったサイズ相談に対応している弓具店もあります。

高い弽ほど上達しやすいですか?

価格だけで上達が決まるものではありません。初心者は高価格かどうかより、自分の手・技量・指導環境に合う弽を選ぶことを優先しましょう。

弽は何年使えますか?

使用頻度、保管状況、革や弦枕の状態などによって異なるため、一律にはいえません。状態に不安があるときは弓具店へ相談してください。

まとめ|初めての弽は「自分の手に合うこと」を最優先に

弽は、弓道で弦を取り懸ける右手に装着する重要な弓具です。

初めて購入するときは、

  • 種類を指導者へ確認する
  • サイズを自己判断だけで決めない
  • 可能なら弓具店で試着する
  • 価格だけで選ばない
  • 下がけや日常の手入れも考える

という5点を意識しましょう。

特に大切なのは、「初心者向けと書かれている弽」ではなく、「自分の手と現在の稽古に合った弽」を選ぶことです。

分からないことがあれば、自己判断で購入を急がず、指導者と弓具店の両方へ相談してから選んでみてください。


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