高校や大学で弓を引いている方は、一緒に練習しているのに上達のスピードに差があると感じたことはありませんか?上達が早い人の特徴を私の実体験からお伝えします。少しでも参考になると嬉しいです。
特徴1 練習量が多い
よく質と量の優先度について論争が巻き起こりますが、とにかく矢数(やかず)は重要です。トライアンドエラーの数が多いほど上達に近づきます。また、弓の持ち手である手の内の操作には細密さを求められるので矢数をかけながら無駄を削る作業も大切になってきます。
特徴2 素直である
誰に教わるにもまずやってみる、という姿勢があると上達しやすいです。古来からの流派があり、全日本弓道連盟が整えた引き方がある上に、それぞれ弓引きが自身の体に合わせて編み出したコツがあるので、まずは試してみると良いと思います。
特徴3 力みにくい
弓を引く上で体の力を抜くことは基本であり難しい点でもあります。上達の早い人はこの動作が上手い。そして上達の遅さを悩んでいる人はこれが苦手である傾向にあります。息を長く吐き、脱力を意識しながら引いてみてください。引き分けていく中で口をもごもごしたり目を見開いたりと顔に力が入る人も多いです。感覚が分かりにくい場合は、眠そうなくらいの半目でほっぺたは動かないように意識して引いてみるといいです。
特徴4 自分の引き方を言語化できる
弓を引くときの体の向きは28メートル先の的に向かって横を向いています。その際、物見(ものみ)といって、顔だけ的に向けます。弓を引き分けていく様子を目で見ることができないので、毎回同じ射をするために言語化できていることが大切になります。まずは自身の体の動きを実況してみてください。その中から、毎回同じ射をするためのチェックポイントを3から5個程度出してみます。毎回チェックポイント通りに引けると上達に近づけます。
特徴5 ねらいの意識が強い
あてることばかり意識するとあたらないとよく言いますが、矢はねらい通りに飛ばしてなんぼ、という意識を上達する人は持っています。的の中心にねらいを定めて、そこに矢が飛んでいくように弓を引きます。前にずれたらここを直す、下にずれたらここを直すなど、ねらいの意識が強いからこそ次の射の改善ができます。ただここであてるとかっこいいなどの意識で力むとやはり外します…
まとめ
参考になりましたか。あくまで一例ですが、みなさんのお役に立てると嬉しいです。今回は射技(しゃぎ)よりも意識についてふれることが多かったと思いますが、意識の持ちようによって上達具合はほんとに見違えるように変わります。ここに記載している意識がすでに持てているなら、今後もどんどん上達することでしょう。応援しています。